椅子取りゲームから考えたこと
私がライアーゲームの中で一番好きなゲームは椅子取りゲームです。今回は漫画の椅子取りゲームではなくて、映画の椅子取りゲームについてお話しします。
このゲームは優勝者の名前が入ったメダルを1枚1億円で換金することになっています。つまり、優勝者じゃなくても賞金を手に入れることが出来るゲームです。このゲームにおいて重要なのはグループを作って親決め投票で勝つことなので、一人が何個も椅子を見つけてその一人が優勝者になる可能性は低いです。
改めて見直して私がこの作品において注目したのは、桐生国と張本国がガヤを取り込もうとしてメダルを配っていたことです。
この投稿では椅子取りゲーム自体の解説ではなくて、そこから気づいた医学科入試の地域枠の本質についてお話しします。
ガヤをどう使うかが重要だと気付いていた桐生と張本はガヤにメダルを渡して自分の国のプレイヤーに投票してもらおうとしました。これは医学科入試においては「一般枠よりも受かりやすくする代わりにこちらが指定するところで何年医師をやって欲しい」「返還不要の奨学金をあげる代わりにこちらが指定するところで何年医師をやって欲しい」という交渉をして未来の医者の盗り合いです。これらの条件はこの椅子取りゲームにおける1億円の価値を持つメダルだと思います。
おそらく、地域枠を設けている医学科の意図はこのメダルに対して不満がなく、医学科の方針に従ってくれる人に面接点を多くあげることです。そうやって、自分の国に対する忠誠度が高い未来の医者の盗り合いをしているのだと私は感じます。そのような医師が多く育って自分の国に忠誠心を持って残ってくれれば自国の医療が潤い、自国の患者のためになるのだと考えているように思います。それほど、自国の患者の事を想っているのだと私は感じます。