医学生(2年)桜井のブログ

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カナヲの持ってた病気①

今回はカナヲが持っていた病気についてお話ししたいと思います。
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カナヲはカナエ・しのぶ姉妹に保護されたときには自分の頭で考えて行動することが出来なくなってしまっていました。それは、幼少期に両親から虐待を受けていて、その苦しみから逃れるために心を閉ざしてしまったからです。以前の投稿で話しましたが、カナエ・しのぶ姉妹に保護されたときのカナヲは依存性パーソナリティであったと私は考えます。その状態からどのようにして鬼になった炭治郎を元に戻そうと自分の意思で行動出来るようになったのかを考察したいと思います。

依存性パーソナリティ障害の特徴と原因、接し方 (nerim.info)

このサイトによると、依存性パーソナリティは親に支配されていつもビクビクしながら育った人に多いそうです。私が以前に愛の話で、マニアという愛の種類を思い出してください。マニアというのは、支配的な愛、つまり、自分の思い通りに愛を実現したいという種類の愛です。両親が良かれと思ってやっていることでも、子を支配していることになり、子は親の支配から抜け出せなくなり、依存性パーソナリティになる可能性もあると思います。そう考えると、親の愛が依存性パーソナリティの原因となる事を頭に入れないといけないと私は思います。カナヲの場合は虐待が原因なので親の愛とは関係ありませんが。

依存性パーソナリティ障害の治療と周囲の方の接し方のポイント | 医者と学ぶ「心と体のサプリ」 (mentalsupli.com)

また、このサイトによると依存性パーソナリティの人に対する接し方として、少しずつ自分の考えを促すようにするというのがあります。カナヲはカナエ・しのぶ姉妹に保護されたときは食事も自分の意思で出来ない状態でしたが、カナエは無理に自分の意思で決めさせようとせず、一人の時はコインを投げて決めるという方法を取らせました。

自主的な行動をしたときにはほめるというのもあります。カナヲがしのぶと稽古をしたいと言った時、しのぶは「カナヲも随分自分の気持ちを素直に言えるようになりましたね、いい兆しです」と褒めました。

こう考えると、カナエ・しのぶ姉妹は依存性パーソナリティの人に対する接し方がしっかりしていたと思えます。ほぼ何も知識が無い私が言うのも変な気はしますが、もし、現代で生きていたら素晴らしい精神科の医師になっていた気がします。多くの人はカナヲに対して「食事くらい自分の意思でしなさい」などと言ってしまう気がします。

依存性パーソナリティ障害(DPD) - 10. 心の健康問題 - MSDマニュアル家庭版 (msdmanuals.com)

幼児期の否定的な体験が関わっている可能性が高いということも考えると、食事とは言えども、すぐに自分の意思で出来るようになるとは考えられません。幼児期は親に対抗したりすることは難しく、もろに影響を受けてしまうと思います。

カナエ・しのぶ姉妹はカナヲのペースに合わせたとも言えると思います。多くの人であれば、焦ってしまってこの時はこうするという事をカナヲの状態を考えずに教えてしまうということになると思います。

そもそもの問題として依存性パーソナリティにさせないためには適切な種類の愛が必要だと感じます。マニアという愛の強い人はその愛が相手にとって恐怖になるという事をきちんと自覚しないといけないと思います。フィリア、アガペー・ストルゲが依存性パーソナリティにさせないための適切な愛だと思います。

次の投稿では、この三つの愛が何故、依存性パーソナリティにさせないための適切な愛なのかを考えたいと思います。