医学生(2年)桜井のブログ

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黒死牟

今回は上弦の壱である黒死牟についてお話ししたいと思います。
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黒死牟は400年以上もの間、上弦の壱である鬼です(弟の縁壱が息絶えた時点で上弦の壱であることから分かります)。これほどの間、上弦の壱の座を奪われていないのはとてつもない強さです。そんな黒死牟が人間であったときは継国巌勝という名前でした。

黒死牟が巌勝であった頃は鬼狩りであり、痣も出ていました。また、幼いころから剣の道での才覚を認められていました。その当時、巌勝・縁壱の兄弟に匹敵する実力者も存在しませんでした。この兄弟それぞれの呼吸の後継者がいないことに対して巌勝は心配していた時も縁壱は楽観視をしていて笑っていました。自分よりも優れた人物が出てくると考えていました。弟に対する劣等感を感じていた巌勝はそれに対して嫌悪感を抱いていました。また、鍛錬をしているうちに縁壱に追いつけるのかと疑問に思っているうちに自分と同じように痣が出ている人間が次々と死んでいって、「鍛錬を重ねる時間も残されていない」と感じるようになっていきました。

その時に無惨が現れて、鬼になるように誘われました。「お前は選ぶことができるのだ 他の剣士とは違う」と無惨に言われました。縁壱に劣等感を感じていた巌勝はおそらく、「自分は特別」という優越感を感じたことでしょう。そして、痣が出たら25歳を迎える前に死ぬというしがらみからも解放されて縁壱よりも強くなる道が開けたと感じたことでしょう。こうして、黒死牟となりました。

黒死牟も結局は無惨に弱みに付け込まれた人物の一人に過ぎないと感じます。確かに、上弦の壱になって多くの鬼殺隊を殺しましたが、元々は鬼を倒そうとする側です。他の剣士が巌勝の苦しみに気づいていたら鬼になることを止めることが出来たのかもしれません。他の剣士から見たら手が届くこともありませんから、崇める対象であって巌勝が誰かに対して劣等感を抱くということを想像できないのかもしれませんが。

巌勝から黒死牟に変化した理由を考えると、これは他人事ではないと感じます。今の私は誰かに劣等感を感じたりすることはありません。しかし、今後においてその劣等感を抱かない保証はありません。その時になって無惨みたいな存在が現れて鬼(作中のような鬼ではないですが)にならないとは言い切れません。私にはそうなることを止めてくれる存在が居てくれることを願います。私の友人にも鬼になる可能性は秘めていると思います。鬼になりそうな時に止めてあげられる存在になりたいとも思います。

成績が良くて実習でも活躍しているのだとしても何かが原因で苦しんでいる可能性もあるということは絶対に忘れないようにしたいです。年老いた縁壱は黒死牟となった兄を斬ろうとしました。斬ろうとした時、縁壱はとても苦しい思いをしていたでしょう。私は医学科同期を斬りたいとは絶対に思いません。斬らないといけない状況にならないようにも、鬼になりそうな時に止められる存在になりたいと思います。